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行政書士一問一答!は、行政書士試験合格者が作成したサイトです。一問ごとに回答と解説を設けておりますので、隙間時間の勉強にもってこいです。

勉強のコツ

苦手分野の問題を重点的に繰り返し、弱点をつぶしていくことが重要です。特に民法と行政法は出題数が多いので、苦手分野の無いようにしましょう。範囲が広い割に5問しか出題されない商法・会社法は思い切って捨てましょう。

行政書士一問一答!

民法【債権各論】

【問題1】
片務契約には、贈与契約、消費貸借契約、使用貸借契約がある。

【問題2】
同時履行の抗弁権は、原状回復義務の履行債務についても行使することができる。

【問題3】
XはYに建物を売却し、Yが代金を先に支払うという特約を結んだ。しかし、期日が来てもYは代金を支払わない。この場合、Xは、催告なしで契約解除ができる。

【問題4】
土地を所有し占有するAが、Bに対し口頭で贈与し、土地を引き渡したが、土地の登記名義はAのままであった。この場合でもAは、贈与契約を取り消すことができない。

【問題5】
使用貸借契約の効力が発生するためには。貸主と借主の意思表示の合致のみで成立する。

【問題6】
Xは、Yから、乙土地購入についての交渉を委任された。XもYも、いつでも委任契約を解除することができる。

【問題7】
寄託の期間を定めた場合、寄託者は、いつでも、寄託物の返還を請求することができる。

【問題8】
Xの出張中に、台風により自宅の屋根が破損し、そこから雨が降りこむ状況になった。隣人が無断で大工に修理を依頼し、修理費を負担した場合、Xに修理費の請求をすることができない。

【問題9】
土地の工作物の設置に瑕疵があったため、他人に損害が発生した場合、当該工作物の所有者が損害の発生について無過失であることを証明しても、損害賠償責任を免れられない。

【問題10】
タクシー会社Aの従業員Pが乗客Xを乗せて移動中、Zの運転する自家用車と双方の過失により衝突して、Xを負傷させ損害を与えた場合において、AがXに損害の全額を賠償したときは、AはPにもZにも求償することができる。

【問題11】
利息付消費貸借契約は、片務契約であり、有償契約である。

【問題12】
承諾者が申込みに対し、条件を付けて変更を申し出た場合、その申し込みを拒絶したことになる。

【問題13】
Aが、Bに申込みの意思表示を発信したが、Bに到達する前にAが死亡した。BがAの死亡を知らずに承諾した場合、契約は成立しない。

【問題14】
甲は乙に対して甲の所有する別荘を売り渡す売買契約を締結したが、当該別荘が引き渡しの直前に落雷で焼失した。この場合民法の原則だと、甲は乙に対し弁償する義務を負う。

【問題15】
同時履行の抗弁権は、双務契約の履行の場面以外でも公平の観点から認められることがある。

【問題16】
契約の相手方が複数いる場合は、解除の意思表示を、その一部の者にだけすれば足りる。

【問題17】
贈与契約は、片務・無償・要物契約である。

【問題18】
父が子に不動産の贈与を口約束し、移転登記はしていないが、引渡をした。この場合、父は贈与を撤回することができない。

【問題19】
賃借人Aが賃貸人Bの承諾なく、AがBから借りている物件をCに転貸した。この場合、AB間の賃貸借契約は当然に消滅する。

【問題20】
Xが、Zより、Zの住宅建築を請け負ったが、完成した建物に瑕疵があり、契約の目的が達せられないとき、Zは請負契約を解除できる。

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そのとおりである。片務契約とは、一方の当事者だけが債務を負うか、もしくは負担付贈与など契約の各当事者が債務を負担していても、それが対価的な意味を持っていない契約のこと。

契約解除による原状回復義務も、同時履行の抗弁権の規定が準用される(546条)。

当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる(541条)。

登記はあくまで第三者への対抗要件。不動産の引渡しがあれば、登記が済んでいなくても履行が終了したことになる。

使用貸借契約は、要物契約(593条)。貸主から借主への目的物の交付が必要である。

委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる(651条)。

当事者が寄託物の返還の時期を定めたときであっても、寄託者は、いつでもその返還を請求することができる(662条)。

このケースの場合、事務管理が成立する。①他人の事務を管理すること、②他人のためにする意思があること、③法律上の義務が無いこと、④本人の意思および利益に適合すること、が要件である。そして、本人のために有益な費用を出したときは、本人に償還を請求できる(702条)。

土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があり、他人に損害が生じた場合の責任は、第一に占有者が負う。占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者が責任を負う。つまり、所有者は無過失責任であり、免責されることはない(717条1項ただし書)。

損害の公平な分担である。判例によると、共同不法行為者たる被用者及び使用者、他の共同不法行為者らは、被害者に対し、各自、全損害を賠償する責任をおうべきであり、また、当該債務の弁済をした使用者は、他の共同不法行為者に対し、他の共同不法行為者と被用者との過失の割合に従って定められるべき他の共同不法行為者の負担部分について求償権を行使することができると解するのが相当である(最判昭和41年11月18日)。とされている。

貸主は貸す債務を負担しないが、借主のみが元本を返還し利息を支払う債務を負担するので片務契約である。元本の供与と利息の支払いは経済的に見合った関係にあるため、有償契約である。

申込みの拒絶とともに、新たな申込みをしたものとみなされる。(528条)

隔地者に対する意思表示は、表示者が通知を発した後に死亡しても効力を失わない(97条2項)。97条2項の規定は、相手方が死亡の事実を知っていた場合には適用しない(525条)。つまり、BはAの死亡の事実を知らなかったので、契約が成立する。

売主である甲のの引渡債務は履行不能となり消滅する。買主である乙は損害を被るが、民法の原則は特定物に関する物件の移転は債権者主義。つまり、甲には引渡債務がなくなったけど、乙には代金支払い義務が残る。特約が無い限り、甲が弁償する必要はない。

双務契約の履行以外で認められるケース
①解除による各当事者の現状回復義務
②売主の担保責任における売主の代金返済義務と買主の目的物変換義務
③負担付贈与における負担と贈与
④弁済と受取証書の交付

契約の相手が複数いる場合の契約の解除は、その全員に対してしなければならない(544条1項)。

贈与契約は、当事者の合意だけで成立する諾成契約(549)。片務・無償という点は正しい。

書面によらない贈与は撤回できるが、履行の終わった部分は撤回できない(550条)。「履行が終わる」とは、贈与者の贈与の意志を明確に表す程度でよく、不動産の贈与は引渡があれば移転登記がなくてもよく、移転登記があれば引渡がなくてもよいとされている。

賃借人は、賃貸人の承諾がなければ、第三者へ転貸することができない(612条1項)。これに違反して第三者へ転貸したときは、賃貸人は契約解除できる(612条2項)。しかし、無断転貸が背信行為と認めるに足らない特段の事情があるときは賃貸人は解除できない(最判昭28.9.25)。よって、当然に消滅するわけではない。

目的物に瑕疵があり、目的を達成できないとき、注文者は契約を解除できるが、建物その他の土地の工作物の場合、重大な瑕疵があっても解除できない(635条)。これは、一般的に土地の工作物は高額であり、つくったものを壊すことによる損失の大きさを考慮した規定になっている。修補や損害賠償で埋め合わせるしかない。

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